エンターテイナーの風格

僕がダンスをやっているのはあくまで僕個人のためで
ただただ、音楽に合わせて体を動かすのが好きでやってきたことです。
そんな僕の踊りを好きだといってくれる酔狂な人もいるようです。
本当にありがたいことです。


昔はバトルをやっているとき相手をねじ伏せることを考えていました。
「ああ、こいつはダンスがうまいんだ」って認めさせたかったのです。
まあひどい思い上がりもあったもんだと思います。
実際大してうまくもなかったわけですし。


いまは、土日ダンサーの気楽さも手伝って
バトルの相手も結局はダンスの仲間だし
一緒に楽しもうと思っています。


そう思うようになったきっかけは色々あったと思います。
ただ、そういうふうに楽しむようになってから
認めてくれる人が出てきた訳ですから不思議なものです。


(もちろん今だってうまいと認められたいわけですが)
いま、僕が目指しているのは見ている人が楽しい気分になれるダンサーです。
ネタに走ったり、意表をついたことをしなくても
素直に踊って、観ている人を笑顔にできるダンサーです。


昔はタップダンサーを観るにしてもジョン・バブルスやニコラス・プラザーズ
そういった派手なダンサーが好きだったのですが(今でも好きですが)
いまは自信を持ってこういいます。
この人の踊りが持っているものこそエンターテイナーの風格だと